
●「ガイアの夜明け」のコンビニ日本酒缶、テイスティングしました。
わりとうまい。ふつうに楽しめました。(笑)
香味のタイプを読みやすい大きな文字(和的で元気な楷書体がいいね)で表記したパッケージデザインはさすが!的確だと思います。「粋」の一文字をアレンジした家紋も印象的だし、4色の色使いも中身のお酒の個性をズレなく伝えていて見事です。
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この提案は、ワインでいうならアメリカやオーストラリア、チリなどの「新世界ワイン」と呼ばれる産地のワインの売り方によく似ています。
ぶどう品種名を中心に描いた「ヴァラエタルワイン」という売り方、伝え方とよく似ているのです。
伝統的なワイン生産国のフランスが産地名(ブルゴーニュ)や造り手の名前(ボルドー)をラベルの中心に描いているのとは対照的に、
アメリカや南半球に多い新世界の造り手は、飲み手がそのワインの香味のタイプを瞬時に理解できるよう「ぶどう品種名」をラベルデザインの中心にしています。
これは、山ほどの商品が並ぶ売り場において、消費者にとってはぶどう品種の個性さえ覚えておけばそれを頼りに「スピーディに好みのタイプのワインを自分で選べる」というメリットがあり、
売り手には「お客様がご自身で選ばれて購入してくれるので専門家を配置しなくていい」というメリット、造り手にとっては「難解じゃないから伝えやすい→購入してもらう可能性が高まる」と、3者すべてにとって大きなメリットがあります。
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こう観ると「ヴァラエタルワイン的なラベル表記」にはデメリットは少なく完璧に近いように感じられますが、高級酒の場合にはひとつ大きなマイナスが生じます。「分かり易すぎて神秘性が感じられない」という点です。
たとえば、「ロマネコンティ」「ドンペリニヨン」「シャトーラフィット」など世界最上級のワインのラベルにはぶどう品種名は描かれていないものが大勢です。
シャンパーニュ地方とボルドー地方については単一ではなく複数のぶどう品種のワインをブレンドして造られるためぶどう品種名を明記しにくいという事情もあると思いますが、ブルゴーニュやロワールの銘酒の数々もぶどう品種名は明記していないものがほとんどです。
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ボルドー10大銘酒のひとつ「シャトーシュヴァルブラン」は、カベルネフラン66%、メルロー33%、カベルネソービニヨン1%という独創的なぶどうのブレンド率で造られています。
これは、一般消費者にとってはかなりの確率で「どっちゃでもいい情報」なんじゃないかと思います。
しかし!これは醸造家やソムリエやワインマニアは立場上必ず知っておく必要がありますし、明記されていないことを知っているという神秘性が、高級ワインの魅力やそれを楽しむシーンの非日常感をより昂揚させてくれるのだと思います。
まとめてみると、日常シーンの商品には「瞬時に選べるわかりやすさ」が大切で、非日常シーンを彩る高級品には「求めることで楽しみが増す神秘的な奥行き」が必要である。ということですかね。
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「ファミリーマート」のご提案はとても的確だと思います。日本酒に欠けている「わかりやすく伝える」ことを改善し、香味タイプが一目でわかる色と言葉のパッケージで実現なさった。しかも、味わってみるとどれも缶の色や言葉どおりの味で、重ねて納得!きちんと美味しいし。
非日常の、さらに非日常というかとても限定されたシーンのための、お酒や情報を提案する私には、直接マネできるものではありませんが、考えさせられることも多く、とても参考になりました。
ありがとうございます。
posted by 八百萬の酒 田村本店 at 05:53| 福岡

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酒文化研究室
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